顎関節症 (アイ矯正歯科クリニック院長日記)

顎関節症

2009.04.01

読売新聞に連載されている医療ルネサンスに顎関節症の治療について書かれていた。

顎関節症に関する治療を私は行ってはいない。症状によって専門医を選んでお願いしている。

私なりの考えを述べさせていただく。

実は私が入局した20年前に顎関節症は一つのブームを迎えていた。その時期に顎関節症の治療に入門した先生も多くいることでしょう。顎関節症には色々な症状があるが実は女性の発症率が男性の倍ほどある。重症なものはほとんど下顎頭(関節の下顎側)が吸収してなくなっているものもある。こういったものはかみ合わせなんか治療しても治らない。ここまでいったらこの状態を改善させるすべはなく患者さんが症状を訴えれば対処療法をするしかない。音がするとか口が急に開かなくなることもある。これは口腔外科に依頼させていただいている。朝、顎の痛みやだるさを感じるようだとこれは寝ているときのかみしめや歯ぎしりが影響している。

顎関節症はその関節の構造と機能の複雑さを理解しておく必要がある。下顎頭の上には関節円板という軟骨のようなものがのっている。この円板があるおかげで骨同士がぶつからなくてすんでいる。この円板がずれると円板が逆に邪魔になり顎が動けなくなる。結果、口が開かなくなったりする。軽いものが音がなると同時にもとの位置に戻る。クリッキングと呼ばれている。

関節円板は神経、血管がなくそれだけでは痛みなどを発することはない。そして自己再生もしない。だから顎関節症が完全に治ることは少ない。しかし、痛みがなく運動障害がないことで治ったということになっている。

最初にあげた重度のものは私の患者さんでは女性に圧倒的に多い。これはホルモンや免疫などの疾患ではないかと考えている。男女差のあるものをかみ合わせだけで解決しようとするのは無謀な気がする。また不定愁訴と言ってよく原因も症状も把握できないものまであり難しさを増している。

口腔外科、補綴(かみ合わせに精通している)、理学療法など色々なアプローチがある。そこで私は患者さんの症状を診て紹介させていただいている。この判断だけは間違ってはいけない。最近では歩くのがいいというものまである。構造医学という会なんかは歩くことをすすめています。歩くことによって体のバランスをとることができる。私も一時期はバックパックを背負って歩いていた。荷物を片側でもつとずれるということだ。

ではなぜ私が治療しないか?というと、私もこのことに関してけっこうたくさんのことを勉強しました。大体の治療法は知っていますが、矯正医は歯並びを治し大まか(ミリ単位)までの歯の移動はできるがそれよりも細かいミクロの単位での調整は不可能なのです。矯正治療はワイヤーの弾力性を治療に使用しています。

私が注意しているのは一点。神様のいたずらと思っていることがあります。それは第二大臼歯です。第二大臼歯は最後方臼歯です。のどに近い位置にありますが、この臼歯の前の歯は第一大臼歯でこの歯は咬合のキーと言われています。神様のいたずらはこの2つの連続した歯の萌出時期です。第一大臼歯は6歳で萌出(別名6歳臼歯)、第二大臼歯は12歳で萌出してきます。最近の子は14歳ぐらいの子もいます。この2つの歯は前後で並んでいます。手前にある第一大臼歯はベテランで咬合になじんでいますが第二大臼歯は新品でまだ形がはっきりしています。この歯が悪さをすることがあります。かみ合わせを作るときこれには注意をはらいます。

ただ骨の大きな吸収と性差はこれでは説明がつかない。やはり全身的なことやリューマチ、活性酸素などの医学的なアプローチが必用となる。

どうもわかりにくち内容になってしまいました。どちらにしても顎関節症は包括的なアプローチが必要になると言うことは間違いない。

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