人を育てることは難しい (アイ矯正歯科クリニック院長日記)

人を育てることは難しい

2009.05.12

矯正医を育てる話の雑感を記載させていただきます。

実は矯正は医科全般を見渡してもめづらしい薬を使わない。観血的(血を見るような処置)をしない治療分野です。

従って誰かが手取り足取り教えないと身につきません。アイ矯正歯科からも巣立っていた先生たちもいます。連絡をくれる人まったく連絡のない人、単純に言えば教えてもらったことを忘れてしまった人など色々です。また教えてもらったことを当然だと思う人など。こういった人には出会わなければよかったと思います。裏切られたなんて感覚もあります。

“親になるとわかる”と言われます。もちろんその時には遅いかもしれません。そういったことを繰り返して言って大きなサイクルで回っていくのでしょう。もう80歳に届こうとする母親に悩みを打ち明けたことがあります。“その人はいつか気がつくよ、ほっておきなさい”っとアドバイスされました。きっと彼女の人生にもそうした経験があるのでしょう。

矯正の世界は、例えば親方のいる職人の世界と同じなのです。“初心忘れるな”は“初診忘れるな”になってしまっているかもしれません。私どもの使用しているブラケットはフジタメソッドのもので藤田先生から直接購入しています。私がマルチリンガルブラケットを教えていただいたのも藤田先生からでした。

だから藤田先生自身からしか購入しないことにしています。販売している業者はあります。少しでも恩返しのつもりです。恩はすべて返すことは無理です。しかしこの人にお会いしなければ今のアイ矯正歯科はありません。患者さんに感謝してもらうこともないかもしれません。

他にも実名を出せませんが恩師はいっぱいいます。娘は日常あまりはっきりと挨拶をしません。声が小さかったり、気がつかないふりをしたり。しかし、これはすべて親である私の責任です。ことあるごとに注意しています。すべてはそうした日常生活から相手をいたわったり感謝の意を表すことからはじまります。

恩は返すことができない。せめて心の中で手を合わせていたい。

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